先週末に開かれた日本語教育学会。
2日目のお昼に、日本語能力試験の改定についての中間報告がありました。日本語能力試験は、今、「新しい試験」の実施に向けて改定作業が行われています。今回の中間報告で出たポイントを挙げておきます。
●2009年から、7月と12月の年2回実施になる。ただし、2009年の試験は、現在と同じ内容で行われる。なお、宣伝ですが、『中上級のにほんご』6月号(6月1日発行)ニュースのページにも、年2回実施になる件、掲載しました。
●「新しい試験」は、2010年7月のものが初めてとなる。詳細は下記のHPをご覧ください。
☆日本国内実施:日本国際教育支援協会のHP
http://www.jees.or.jp/jlpt/jlpt_guide.html
☆海外での実施:国際交流基金のHP「日本語能力試験のひろば」
http://www.jees.or.jp/jlpt/jlpt_guide.html
●「新しい試験」を実施するにあたっては、「日本語試験センター」というものが設立される。すでにこれは動き出しているそうです。
●「新しい試験」は、これまでの2級と3級の間に新しい級ができて、5つのレベルになる。
●「新しい試験」の試験内容は、5レベルとも、「読む試験(文字・語彙、文法、読解)」と「聞く試験(聴解)」になる。これは、これまでの試験と同じですね。
●「新しい試験」に、入れたほうがよいのではないか、と言われていた口頭試験や作文試験は、今回の改訂では実施しない。
●これまでの日本語能力試験の試験問題は、翌年春に市販されていたが、「新しい試験」では非公開になるそうです。ただし、サンプル問題は公開するそうです。(ということは、現場では試験対策として、サンプルだけではきっと足りないだろうから、良質な試験対策問題集が必要になる(出せば売れる(?)ということ?)
●「新しい試験」の問題傾向
「読解」は、これまでと同様、長文・短文、やさしいもの、難しいものなど、いろいろ取り混ぜて出題される。これまでと同じようです。
ただし、2つ、新しい傾向が発表されました。
1.情報検索(5レベル共通):多くのテキストの中から、必要な情報を取り出して答える問題。
例えば、市立図書館の利用案内があって、「市内に住んでいない人が、図書カードを作成するときに必要なのは何ですか」という問題に答えるなど。利用案内は、結構盛りだくさんの情報がつまっている。その中から、「図書カードをつくるには」という部分を、まず探し出して、そこに書かれていることを読み取らなければなりません。結構高度ですが、日常生活では必要なスキルだといえそうです。
2.2つの文章が出題されて、それを読み比べて答える問題。
具体的な問題は示されなかったのですが、2つの文章を読み比べて、その矛盾点を探すとか情報を補うとか、そんなイメージでしょうか。それならこれも、日常ではよくやっていることですね。
●今年の11月23日に、東京地域で試行試験が行われるようです。
大きなところとしては、これぐらい。2009年4月か5月には、「新しい試験」の公式ガイドが発表されるそうです。
最近のコメント